2020年2月21日金曜日

ルパンデュ le pendu

le pendu à la bergamote
ベルガモットの絞首刑

le pendu 吊された男、絞首刑という意味もある名まえのリキュールの作りかた。


お酒を入れた瓶に果物を吊るして香りを移します。
浸していないので、できあがった液体はクリアです。
とても香り高く限りなく透明に近い、不思議ですてきな飲み物ができあがります。

以前にオレンジで作ったところ、コアントローやグランマルニエのかわりに使えるくらい芳醇な香りのリキュールにしあがりました。
果皮のフレッシュで繊細な印象がそのまま溶け込んだような、すばらしい芳香です。

ですから、いつか大好きな香りがするベルガモット果実が手に入ったら作りたいと思っていました。




材料 2ℓ瓶1本分
ベルガモット 1個
40度のウォッカ 500ml

1
ベルガモットをよく洗って水分をふきとり、糸をとおす。

2
清潔な瓶にウォッカを注ぐ。
ベルガモットを液面の2ー3センチ上に吊り下がるように糸を調整する。


2日目

瓶からかすかに甘い香りがします
揮発したアルコールが芳香を抱えこんでいるのでしょうか


10日目

果実の色が少し抜けてきて、液体の底には薄い黄色の層が見られます



3
光の当たらない場所で2ヶ月静置。ベルガモットは少しづつ色が白っぽくなってしぼみ、ウォッカはうすく黄色に色づいてくる。

4
蓋を開けて、じゅうぶん香りが移っていたら完成。
清潔な瓶に移す。


お酒は40度のウォッカ、スミノフを使いました。
ウォッカのほかに、35度以上の果実酒用のアルコールや、ブランデー、ラムなど40−50度のアルコールが合うようです。
砂糖を入れるレシピが多いようですが、アレンジしやすいように省きました。甘い酒はあまり飲みませんしね。



瓶は、セラーメイト取手付密封びん の2ℓサイズを使いました。
このシリーズの瓶はデザインもよく、パーツを簡単にばらばらにできて清潔を保ちやすいし、パーツを買い足せるので長く愛用しています。


フレッシュなハーブをこの抽出法で試すのもおもしろそうです。
飲み物として楽しむ以外にも、よい使いかたがあるのではないかと想像しています。


参考
吊されたベルガモットのリキュール』ベルギーのSyll氏のサイト
果物を愉しむ100の方法―お菓子とリキュールと保存食』福田里香著
"Patricia Wells at Home in Provence"  Patricia Wells

果物を愉しむ100の方法は、情報量がとても多い。
レシピは難しいもの、気軽に試せそうなもの、いろいろ。
エッセイも写真も、とてもすてきです。果物好きのかたは、ぜひ。

"Patricia Wells at Home in Provence"は、英語で書かれたプロバンスの料理書。
しゃれた食材の組み合わせや扱いかたが楽しい。収録されたレシピは175!!


フランス語を読むのがめんどうなかたのために。
参照サイトのレシピを簡単に記します。
レシピや手順が少しづつ違います。好みで調整してください。


リキュール・デュ・パンデュ、オレンジのリキュール』marie-claire
ノエルや新年に、クローブ、ブランデー、オレンジと砂糖を使ったリキュール・デュ・パンデュ

材料
オレンジ 1個
砂糖 400g
ブランデー 500ml
クローブ 6本

1.
よく洗って拭いたオレンジに穴を開けてクローブを刺す。
2.
 1リットル容量の密封できる瓶にブランデーと砂糖を入れる。
3.
 オレンジを薄いガーゼなどにのせて、液面の2センチ上に吊す。ガーゼの端はゴムで固定して蓋をする。または、串を下図のように刺し、串に糸をくくって吊す。

4.
蓋を閉め、光を避けて涼しい場所に静置。3週間後、オレンジがしんなりしたら取り出して、リキュールを瓶に詰めて完成。



吊されたベルガモットのリキュール』by Syll
彼のレシピを見ていると、好みが合いそう!と感じる記述が多く参考にしやすいのです。
Syll氏は『オレンジに生のローズマリー1枝』のルパンデュのレシピも紹介しています。→

材料
ベルガモット 1個
50度のホワイトラム(ほかウォッカ、果実酒用のアルコールなど) 1ℓ
砂糖 大さじ3 (好みで増減)

1.
洗ってよく乾かしたベルガモットの上と下に楊枝で2か所ずつ穴をあけて、糸を通す。
液面の2−3センチ上に吊るすように固定する。
2.
蓋を閉め、暖かい窓際などに2ヶ月静置。
だんだんベルガモットがしわしわに。お酒は少し黄色くなり、芳香成分が溶け込んでくる。
3.
蓋を開けて砂糖を加えたら、さらに15日寝かせて完成。


途中、蓋を開けたい誘惑にかられるのですが、香気を余すところなく封じ込めるために、忍耐強く待つのです。
できあがりが楽しみ!

2020年1月20日月曜日

ミルクの石けん本 libri per sapone al latte

ミルク入りの石けん作りにおすすめの本を紹介します。

libri per sapone al latte
ミルク入りの石けん作りの本 いろいろ


初心者のかたには、
どれくらいの量を、どうやって石けんに入れる?
液体とパウダーのミルク、どちらがいい?
いろいろなミルクがあるけれど、どう選ぶ?
など、いろいろな疑問に答えてくれる本です。

また、経験者のかたにも。
ミルク入りの石けん作りは、いかに温度をコントロールするかが要だと思います。
どんな工夫があるのか、これまでの経験にプラスして石けん作りの幅を広げるのに役に立ちそうです。
ふだんと違った手法やアレンジを発見したり、改めてミルク入りの石けんの魅力を再確認したり、と一層楽しみが深まることでしょう。


各タイトルをクリックすると、Amazon の書籍詳細をご覧いただけます。


Milk-Based Soaps: Making Natural, Skin-Nourishing Soap, Casey Makes  (1997)



くわしい石けん作りの基本、モールドの作りかた、ミルクについて、いろいろなミルクの石けんのレシピ…と盛りだくさんの内容です。
気軽に試せるミルクを使ったスキンケアも紹介されています。
ホウ砂と砂糖、グリセリンがベースレシピに添加されているのも興味深い。


The Natural Soap Chef, Heidi Corley Barto (2012)



ミルクだけではなく飲料や果物などおいしそうな素材を使った石けんのレシピブックです。
素材の組み合わせかたや石けんの素朴なルックスにも惹かれます。
保温しない作りかたがくわしく説明されているのも、おすすめする点のひとつです。


Milk Soapmaking, Anne Watson (2016)


Milk Soapmaking, Anne Watson (2016)
1枚目の写真に写っているのは電子書籍版です

Smart Soapmaking の第2弾、ミルク石けんに特化した本です。
ミルク石けん作りも、とってもスマート!
Anne Watsonらしい、温度による型入れのタイミングの見極めかたや、わかりやすい実践的なアイディアはミルク石けん以外の参考にもなります。
ミルク、ヨーグルトやクリーム、バターなどの乳製品を使ったいろいろなレシピも楽しい。





Bramble BerrySoap Queen のミルク石けんの本です。
44-45頁の写真では18種類!のミルクを使った石けんの、それぞれのトーンが確認できます。
濃いベージュ、淡いベージュ…ミルクごとに変わる色合いが美しい。
ベジタブルミルクのレシピも多数。
バナナ、スプリットピーなど楽しいベジタブルミルクの作りかたも紹介されています。
くわしい工程が写真で示されているので、英語が苦手なかたにも。
デザインもポップで楽しい。


お気に入りの作りかたが見つかりますように!

2020年1月19日日曜日

春キャスティール castiglia primaverile

繊細なグラデーションのキャスティール石けん


Sapone Castiglia

オリーブオイル

精製水
苛性ソーダ
苛性カリ

グラニュー糖
乳酸ナトリウム

ピンクモンモリロナイト
麻炭

精油
ゼラニウム、ベルガモット



色付け生地に少しづつ色付けなしの生地を足しながら、薄い層状に型入れ。
キャスティール石けんは型入れのタイミングになっても反応がゆっくり進むので、のんびり型入れしてもなめらかな状態が保たれます。



色付けには炭も少し足してグレイッシュなトーンに。



春の憂いも感じられるような。


参考
Castile Soapmaking: The Smart Guide to Making Castile Soap, or How to Make Bar Soaps From Olive Oil With Less Trouble and Better Results:,  Anne Watson (2016)


2020年1月13日月曜日

スイートアーモンド  le mandorle dolci

スイートアーモンドオイルを56%使った、きめ細やかな泡立ちの石けんです。


le Mandorle Dolci



スイートアーモンドオイル
ココナツオイル
パームオイル
ホホバオイル

ピンククレイ、ガスールクレイ、マイカ(グリーン)

精油
セージ、ゼラニウム、ベルガモット、ペパーミント 、シダーウッド・アトラス


型入れまでの時間がとても短く、泡立て器でかく拌して15分で型入れのタイミングになりました。




ドラジェのような淡い色づけ。
この上もなく優雅で穏やかなハーバル調の香りは、南仏の雰囲気をイメージしています。


2019年12月13日金曜日

冬薄荷 menta inverno

冬の薄荷脳入りの石けん


オリーブオイル
ごま油
こめ油
ひまし油
ココナツオイル
パームオイル
ホホバオイル

メンソールクリスタル
ウルトラマリンブルー
竹炭

精油
コーンミント マートルモロッコ シダーウッドアトラス


1年を通じて、薄荷脳や香りの配合などを少しづつ変えながら作る定番の石けんです。
今回は500gバッチあたり、薄荷脳8gをホホバオイルに混ぜて型入れ前に配合しました。




冬に使う薄荷脳入りの石けんには、香りで少しの暖かさを添えています。


2019年11月26日火曜日

フランキンセンス Il franchincenso

アドベントの候に、フランキンセンスの石けん

乳香石けん il franchincenso

フランキンセンス浸出オリーブオイル
マカダミアナッツオイル
ココナツオイル
パームオイル
ホホバオイル

精油
ベルガモット
ジュニパーベリー
ゼラニウム
フランキンセンス


薄くたなびく煙が、すっと天に登るような印象の香り。



2019年6月24日月曜日

アーティチョークの石けん calchofi

好きな素材のひとつ、アーティチョークの石けん


きれいな緑色のアーティチョーク、ペパーミント、ローズマリーの浸出油


sapone "insalata mista"


オリーブ油(アーティチョーク、ペパーミント、ローズマリー浸出)、
アボカド油、パーム油、ココナツ油、パーム核油、シア脂

精油
ベルガモット、エレミ、ペパーミント、ローズマリー・ベルベノン、ベチバー

落ち着いた深みのある緑色をイメージした精油のブレンドです




アーティチョーク Cynara cardunculus L. 
C. van de Passe, Hortus floridus, fasicle pars altera (1614)より

アーティチョークはチンキにしてスキンケアに使うのも気に入っています。
もちろん食べるのも大好きです!